ここは、イタリアの首都ローマ。
街中に古代遺跡があふれ、数々の物語の舞台にもなった歴史ある街です。
テヴェレ川とローマの街並みが見渡せるアヴェンティーノの丘という場所に、地元の人たちから「オレンジ公園」と呼ばれる、とても穏やかな公園があります。
その名の通り、公園にはたくさんのオレンジの木が植えられていて、青々とした芝生が広がります。
訪れたのは3月。薄い長袖シャツで過ごせる、とても良い気候です。ローマの人たちは、その芝生の植えで本を読んだり、昼寝をしたり、ランチをとったりしていました。
そこで暮らす、黒白の猫に出会いました。少しふくよかで、とても人懐こい子です。公園に続く階段を歩いている途中だったので、「ねこさん!」と話しかけると、トコトコと一段ずつ階段を上がって、そばに寄ってきてくれました。
人にはとても慣れている様子で、近くに寄ってきてしばらくあたりをぐるぐると周りながら歩きます。よく見ると、近くに猫のお水や器などが置いてありました。
そのあと陽射しを見つけてごろーんと横たわっていると、全身グレー色の猫がすぐ横を通り過ぎました。その猫がそばに来てくれたことが嬉しかったのか、地面に背中をこすりつけてゴロゴロゴロ。とても仲良しのようです。
芝生でそれぞれの時間を過ごす人たちが黒白猫の行動を、とても穏やかな目で見ていて、たまに微笑んだり、話しかけたりしていたのが、印象的でした。地元の人たちから大切にされているのでしょうね。