与論島にある、とある美しいビーチ。波の音だけが静かに聞こえる誰もいない浜辺で、じっと座っている短毛のキジトラさんに出会いました。このビーチで暮らしているそうです。
静かにしていたキジトラさんですが、突如、腰を低めに移動・・・・・・一体何が?
水色の首輪をした別のキジトラが走ってきました。縄張りに突如あらわれた猫を見て、緊張感が走ります。
青い首輪のキジトラは、近所の方が犬と一緒にお散歩をさせているラッキー(オス・1歳)という猫でした。
ラッキーはビーチで暮らす猫に興味津々。一緒に遊ぼうと何度か接近を試みるも、ビーチの短毛キジトラに威嚇されたり、逃げられたりしてしまいます。微妙な距離感を保ちながらも、ゆっくりと時間は流れます。
短毛キジトラに逃げられてしまったので、ひとりで遊びはじめました。ビーチに置かれたボートのくぼみには、水が。思わず飲むラッキー。
サーフボードの上に登ってみて、海を眺めるラッキー。目の前にはシーズンオフの誰もいない海が広がります。
犬を散歩させていた飼い主さんが歩いてきました。「ラッキー帰るわよー」の一言で飼い主さんの側に近づいたラッキー。
こちらは一緒に暮らすワンコ。とても仲良しです。
ラッキーはビーチが楽しすぎるようで、走ったり、草花にじゃれたりして遊んでいます。飼い主さんはたまに振り返りながらも帰路へ。しばらくして、飼い主さんと犬の姿がないことに気づいたラッキーは「ぶぶ!」と声にならない声を出しキョロキョロとあたりを見回しだしました。誰もいないビーチに、明らかに動揺している様子のラッキー。
私は撮影をやめ、ラッキーを抱きかかえて飼い主さんを追います。民家にさしかかった所で、ビーチに再び探しにきた飼い主さんと出会い、無事にラッキーを届けることが出来ました。
「ごめんなさいね。散歩に出かけると、ひとりで帰って来られなくなるから、よくビーチで迷子になるの。まだ若いから、あちこち楽しいみたいで・・・。」と話している最中にも、塀にのぼり再び遊びだしたラッキー。まだまだ帰りたくない!遊びたい!という気持ちを全身で表しています。
最後は飼い主さんに抱かれて帰宅の途へ。 こういったお散歩も、車が通らなく人通りも少ない離島ならではですね。
一方・・・・・知らない猫がいなくなった浜辺には、穏やかな表情の短毛キジトラさんが。
「たまに来るラッキーって猫は苦手だニャ!」
与論島:那覇空港から、RAC(琉球エアコミューター)で約40分