とある工場(こうば)の前を通ると、階段のような棚の上で1匹のキジトラさんが寝ていました。
まわりにはランプや、古い機械類が置かれています。静かな場所ですが、どこからか「カーンカーン!」と何かを叩く音だけがずっと響いています。
大きな音がしていますが、猫はとても穏やか。初対面の私が近づいても、たまにウトウトしたりするくらい、くつろいでいます。
大きなお耳と、赤いお鼻がかわいくて美しいキジトラさんです。
音のする方を見ると、おじさんが奥で作業をしているようです。
キジトラさんが、奥の方に歩いていったので一緒について行ってみました。
キジトラさんが足元に近づくと、笑顔でなでるおじさん。
しっぽをピンと立てて、足にもスリスリしたりして、とても可愛がられていることが分かります。
再び、作業に戻るおじさん。その間も、足元でうろうろ。仕事中のおじさんのそばにいられて、幸せそうなキジトラさん。
作業は、銅板に書かれた絵にそって模様を掘っていく、とても細かい作業中でした。カナヅチで叩くこの音が、まわりに響いています。この音の中で眠るのがキジトラさんの日常で、とても落ち着く音なのかもしれませんね。
おじさんが、向かいの建物を指差しました。
すると、そこからおじさんを見ている1匹のキジトラさんが!!足元の子とは違う子です。
階段をのぼり、さらに高い場所へ。
仕事中は、この2匹のキジトラがそばにいてくれるんですね!
とても穏やかな時間が流れる、すてきな工場(こうば)でした。